磨かれる能力

H医大に『外泊』して帰ってきました。

アルギニンを点滴して、
アンモニア急降下 27 でした。

最近は点滴が即、効いてくれるので、
1泊入院が多いけど、
夜中の時間外受診、の
独特な雰囲気のなかで、
消灯後の病棟のベッドに拓斗を運ぶとき、
いつも、
不安のない時はありません。

拓斗に明日はくるかな。
このまま目が覚めない日はいつかくるかもしれない・・・。

でも、
今日もちゃんと朝がきました。
人生が毎日『冬』であっても、
拓斗がそばにいてくれさえすれば、
寒さやつらさを感じることはありません。

特殊な病気の子どもと、
特殊な毎日を10年も続けていると、
ある種の感覚が鋭くなってきます。

なにが、という理由はないし、
元気そうにみえるけど、
な~んとなく、拓斗から発するオーラから、
そろそろ、吐いてアンモニアがあがるかな、と
嫌な予感があります。

最近では、

点滴が漏れる前から、
「これは、もれるな」というオーラもキャッチするようになりました。

先生がようやく点滴のルートをとった直後に、
もれてもないルートを、
「これはもれるからやり直して欲しい」
とは言えないし、
もれてもないのに、
「この後、もれます!」なんて言い出したら、

ママ、かなり不気味な人、と思われて怖がられるかな~。

でも、ママの感覚は外れないんだけどね。
今日のおみやげは
パンパンに腫れ上がった拓斗の右手。
生きぬいている勲章です。

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外泊のたびに…

お正月以来、久しぶりに外泊して、
拓斗とママはおうちに帰ってきました。
装具をはいて外泊するのは初めて。
ギブスより足幅が広がっている装具。

困難があっても、なんとかする!と思ってはいたけど、
考えていたより大変…。
家の中でも、思うように身動きがとれない…。

リハビリの先生にお風呂の指導をしてもらい、
パパとママは術後初めて、拓斗をお風呂にいれました!
退院をあきらめそうになるほど、
お風呂が難しいです…。

でも、
うまくいけばあと1週間でおうちに帰れる!
退院まであともう少し!

月曜日はM療育園に戻る前に、
養護学校にいって、
スクールバスに乗る確認をする予定でした…。

そんな日曜日の夜、
拓斗3回も吐いて、
H医大に入院しました…。

アンモニア223

なかなかゴールできないのはいつものことだけど…
外泊のたびに入院するなんて
なにがいけなかったのか…
退院する自信なくすわ…。

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映画の気分

拓斗が院内学級に通っている時間に
ママは二本続けてフランス映画を部屋でみていました。

『プチ・ニコラ』と
『100才の少年と12通の手紙』

どちらも、子どもたちと、子ども独特の世界がものすごくかわいい~!!

『100才の少年と12通の手紙』は
10才の白血病の男の子オスカーが主人公。
病気の子どもの話なんて、
映画でも、ドキュメンタリーでもふだんは観ないけど、
ただ悲しいだけでなくて、この映画はすごくよかった。

小児病棟の子どもたちの可愛らしさが
よくでていた。

それに、プロレスのシーンで
チャイコフスキーのクルミ割り人形の曲が流れてることに
笑ってしまいました。

余命が12日しかないオスカーに
ローズは、1日を10年だと思って過ごすことと
神様に手紙をかくことをすすめます。

今日生まれて、
明日は思春期の十代
明後日はバカでも楽しめる二十代…。

12日間で人の人生を生きたオスカー。

毎日が新しい人生だということを、
毎日が特別な一日であることを、
そして、
病気でなくても、だれでも死ぬということを
意識することを教えてくれます。

     「なぜ病気に?神様は意地悪なの?ドジなの?」

     「病気は死と同じ
      ひとつの事実で罰じゃない」
         
          『100才の少年と12通の
手紙』より

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24時間

拓斗が9月から愛用?してきたギブスも
退院するためには
お別れしなくてはいけません。
もう、かなり臭いし。

いよいよ、お風呂以外は装具をはく生活が
スタートしました。

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↑見た目には痛そうだけど…
装具して、うつ伏せで寝ています。

初日は装具はいてもグッスリ眠れました~。
そして二日目…
大泣き…
深夜に看護師さんたちと、
装具からギブスにうつして
3時にようやく寝てくれました。

拓斗が24時間装具生活できるまで、
母もがんばらなくてはいけないみたい。
ママは9時消灯の生活にすっかり慣れてしまい、
深夜まで起きてるのはキツイ~。

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ママは宇宙人

1週間ぶりに
拓斗のところへ帰ってきました!
やっと拓斗に会えた!
体調崩すことなく、よくがんばってくれました。

またまた拓斗とママの別荘生活が始まりました。

ここでは、
拓斗が元気できげんよく過ごしてくれさえいたら、
ママにストレスはないので、
パパがいうには、
「バカンス」だそうです。

9月から拓斗に付き添っているママ。
1週間家に帰って、
近所の人と話したとき
ちょうど私立中学の合格発表のあとだったらしく、
だれがどこの中学に合格した、
すごいねー、えらいよねー、
という話に、
自分が宇宙人のような感覚になりました。

あまりにも、今の自分とは別世界の話だったから。
世の中は受験シーズンだったんだね。

受験に限らず、世間話のすべてが今の私の関心ごととは
別世界のものでした。
(もちろんコツキリで頭がいっぱいの人が近所にうじゃうじゃいるわけない)

もう少し桐子の宇宙人生活は続きます。

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日曜日

↓スーパーですみれが選んだお菓子。
自分でお菓子のお寿司をにぎって食べるというもので、
楽しそうに作って、
ママにもくれました。

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見た目はほんとにお寿司みたい!
お味は…
消しゴム食べてるみたい…。


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↑神戸の雑貨店前に停まっていた車にゆうきがくぎづけ!!
二人乗りのミニミニサイズの
おもちゃみたいなかわいい車。
ムーミンの顔みたい~。

今日は桐子ママは、
小学校のPTAのパトロール当番でした。
病院つながりではない、近所のママさんと話すのは久しぶり。
不思議な違和感があります。

『こっちの現実世界』に少し戻りました。
拓斗との、一般的でない世界に入り浸っているけど
ゆうきとすみれのおかげで、
一般的な世界も私の生活にあることは、
ありがたいな、と思ってます。

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拓斗がんばってます

拓斗に会いたくても
会いに行ってはいけない桐子ママに
拓斗のお友だちのママさんたちが
写メを送ってくれました~!
うれしい~!

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ママがいなくても毎日楽しめてるようです。
夜もちゃんと眠れてるし、
ごはんも看護師さんとモリモリ食べてるそうです。
今回の手術、入院で
ほんと~に拓斗は成長したと思います。

すみれの熱は2日で下がって、
すっかり元気!
今日は登校許可をもらいに小児科にいったら60人待ち!!!
インフルエンザ患者の待合室は
診療所の外のビニールテント…。
電器ストーブだけでは寒いよ~。


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拓斗といる時はゆうきとすみれが気になってしかたない、
ゆうきとすみれといると拓斗が心配でたまらない!

ジタバタしてもどうにもできないので
今はすみれとゆっくり遊んで、
今日もお気に入りのプリンを食べます。

↓バニラビーンズ入りスペシャルプッチンプリン!
毎日食べてまーす。


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正念場

今日は地域のケースワーカーのMさんが
拓斗の退院に向けて家庭訪問に来てくださる、
ということで、
桐子は朝から自宅に戻りました。

ヘルパーの申請、契約と言われても
どうしたらいいのかさっぱりわかりません。
拓斗に必要なサービスがなんなのか、
書類の言葉の意味すらよくわかりません。

そこでケースワーカーさんが話を聞いてくれて、
拓斗に必要なサポート、
拓斗をサポートできる事業所さんを探してくれるそうです。

ケースワーカーさんを拝んでしまいそうになるほど、
ありがたい存在です。

新生児からかなりの大人まで、
たーくさんの障害者に関わっているケースワーカーさんも、
拓斗の装具をはいた写真に驚いていました…。

でもね、とケースワーカーさん。

「小さいうちから、ちゃんと整形外科でみてもらって
必要な処置をうけた子は
大きくなって生活の幅が広がりますよ。
なにもしなかった子と大きな差がでます。」

多くの障害者を知ってる人のこの言葉は
桐子を救ってくれました。

今は、コツキリに迷いはない。
だって、こんな装具で、こんな足で、
生活できないことはハッキリしているから。

始めからコツキリの話が出ていたら
桐子は絶対に手術をしなかった。
私の臆病さが、
こんな遠回りをして、
こんな複雑な手順をふませたのかも、と
少し自分をせめていました。

でも、この遠回りは大きな遠心力になって、
多くの人を引き込むことになります。
拓斗は今回たくさんの友人と出逢い、
多くの人のサポートをうけ、
退院後はまた新たにサポートをうけるヘルパーさんたちとの
出逢いがまっています。


ようやく、待ちに待った『退院』という二文字が見えてきて、
退院に向けて動き出したというのに、

すみれ、インフルエンザにかかりました…。

桐子ママ、潜伏期間が過ぎるまで
拓斗の待つ病院に戻れなくなりました。
まだ障害物があるの!?と思考がストップ。

コケずにゴールできない自分たちに笑ってしまいます。

今は、拓斗を信じて
すみれに付き添います。


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経過の途中

今日は回診。
拓斗はあと2、3週間で退院できそうです。
とりあえずは…。

先生の話では、
第一段階、股関節を正しい位置に修正する、
これは成功しました。

第二段階、曲がった足をまっすぐにして
最終的に装具をはかないで生活する。

「え?二度目(手術)があるんですか?」
と思わず言った桐子。

次の手術は股関節の骨が落ち着いた6ヶ月以降に
コツキリの手術をするというのです。
コツキリというのは、
骨を切るということ。

これはかなり痛いそうです…。
入院もかなり長期間になります。
先生が言うには、まだ経過の途中、だということです。

拓斗のゴールは、なんて遠いんだろう…。
さすがに泣き出しそうになりました。

先生は「将来のため」っていうけど、
ややこしい病気を抱えた拓斗に、
「将来」なんてあるのかな…?と思ってしまう。
短い人生のあいだに、
こんなことしてる時間があるのかな?
こんな痛い思いしてまで、
やるべきことなのかな?
というのが桐子ママの本心です。

でも、開脚した足幅93センチで生活していくのは不便すぎる。
このままではお出かけにも制限がありすぎる。
このままでいいわけないのです。
引き返せないことはわかっています。

第二のステージで闘う前に、
一度おうちでひと休み、ということになります。
ママがあまり迷わないうちに、
スムーズに第二ステージに上がりたいな、と思っているけど、
「トントン拍子」とはことごとく無縁な私たちだからな~。

簡単だったはずの股関節の手術。
ここまで、複雑化して
人生をドラマチックにしてもらわなくてもいいのに…。

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拓斗のくすり

友人のクロちゃんから
高麗人参のドリンクをもらいました。
桐子が疲れたときに、って。
疲労回復にものすごく効きそうなこのドリンク。

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成分表示を見ていたら
アンソクコウサンNa
が入ってる!!!びっくり!

これは拓斗の血中アンモニア値を下げるために
毎食後飲んでいるものです!

なんのために高麗人参ドリンクに
アンソクコウサンNaが入ってるんだろう…。

でも、ダイエットコーラにも入ってるけどねえ~。
ちなみに芳香剤などにも入ってるよ~。

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